花粉症に乳酸菌サプリメントは効く?本当に効果があるの?
「花粉症に乳酸菌サプリメントは効く?」「本当に効果があるの?」という疑問に対しては、乳酸菌・プロバイオティクスとアレルギー性鼻炎の関係を調べた人対象の試験やメタ解析があり、症状やQOLの改善が報告されている研究があります。一方で、すべての研究で同じ結果が出ているわけではなく、菌株や研究条件によって結果は異なります。
そのため、「乳酸菌なら何でも花粉症に効く」と考えるのではなく、どの菌株について、どのような人を対象に、どのような研究結果が報告されているかを見ることが大切です。
なお、一般的な乳酸菌サプリメントや食品は、法律上、医薬品のように「花粉症に効果がある」と表示することはできません。
乳酸菌全体の研究結果と、特定の菌株・特定の商品で確認された結果は分けて考えます。研究で差が確認されたことと、すべての人・すべての商品で同じ結果が得られることも同じ意味ではありません。
乳酸菌とは?
乳酸菌は、糖を利用して乳酸をつくる細菌の総称です。ヨーグルトや発酵食品、サプリメントなどに利用されています。ただし「乳酸菌」は一種類ではなく、属・種・菌株によって性質が異なります。
花粉症との関係を考えるときも、乳酸菌全体をひとまとめにするのではなく、L-92、LGG、KWなど研究対象となった菌株を確認することが重要です。
花粉症で注目される乳酸菌【一覧】
花粉症関連の研究や商品で主な菌株です。各カードから個別の解説ページへ進めます。
L-92乳酸菌
アサヒ/アレルケア
花粉症に関する研究報告が特に多い菌株のひとつとして紹介されています。
プラズマ乳酸菌
キリン/iMUSE
免疫細胞に直接働きかけるタイプとして紹介されている菌株です。
LGG乳酸菌
海外研究が豊富
世界的に研究例が多い菌株で、腸内環境に関するデータが蓄積されています。
BB536
森永乳業
ビフィズス菌の一種で、腸内環境を整える機能性表示食品にも使われています。
KW乳酸菌
キリン
キリンが展開する菌株で、季節の変わり目のコンディション対策として紹介されています。
フェカリス菌
死菌タイプ
死菌の状態でも免疫刺激効果が期待できるとされ、加熱食品にも使いやすい菌株です。
なぜ乳酸菌と花粉症の関係が研究されている?
腸内細菌と免疫系は互いに関係しており、プロバイオティクスが免疫応答に与える影響について研究が続いています。アレルギー性鼻炎では、症状、QOL、IgEなど複数の指標を使った臨床試験が行われています。
ただし、腸内環境を整えることがそのまま「花粉症が治る」ことを意味するわけではありません。作用機序の研究と、人で症状が改善するかを調べる臨床研究は分けて見る必要があります。
乳酸菌とアレルギー性鼻炎の科学的根拠
乳酸菌・プロバイオティクスについては、アレルギー性鼻炎を対象にした複数のランダム化比較試験がまとめられています。2022年の28研究を対象としたメタ解析では、症状スコアとQOLで改善がみられた一方、研究間のばらつきが大きく、慎重な解釈が必要とされました。
別の2022年の解析では13件・1,591人の試験を検討し、一部の臨床・免疫指標で小さな改善がみられましたが、菌株ごとの試験数不足や評価方法の違いが課題とされています。
さらに2026年の29件・2,078人のRCTをまとめた更新メタ解析でも、QOLや鼻症状の改善が報告される一方、菌株の違いなどによる不均一性があり、日常診療で一律に推奨できるほど確実な根拠ではないと結論づけられています。
「乳酸菌に研究がある」だけではなく、①菌株、②対象者、③摂取期間・量、④症状スコアやQOLなど何を評価したか、⑤同じ菌株で結果が再現されているか、まで確認することが重要です。
乳酸菌の種類比較
代表的な菌株を、研究の方向性や特徴で整理します。菌株ごとに研究数や対象が異なるため、単純な順位付けではなく「何について研究されているか」を確認してください。
| 菌名 | 花粉症研究 | 特徴 | メーカー |
|---|---|---|---|
| L-92 | ★★★★★ | 花粉症関連の研究報告が最多クラス | アサヒ |
| プラズマ乳酸菌 | ★★★★☆ | 免疫の維持に関する報告 | キリン |
| LGG | ★★★★☆ | 腸内環境に関する海外研究が豊富 | 海外 |
| BB536 | ★★★☆☆ | 便通改善の報告が中心 | 森永 |
| KW乳酸菌 | ★★★☆☆ | 季節の変わり目のコンディション対策として紹介 | キリン |
| フェカリス菌 | ★★★☆☆ | 死菌タイプ。加熱食品にも使いやすい | 各社 |
菌数だけでは選ばない
乳酸菌サプリには「○億個」「○兆個」など菌数を強調した商品がありますが、菌数が多いほど花粉症への効果が高いと単純に判断することはできません。研究で使われた菌株・摂取量と、実際の商品条件が近いかを見る方が重要です。
製品を選ぶときは、菌株、研究内容、1日摂取目安量、継続しやすさ、機能性表示の有無などを総合して確認しましょう。
まず自分の目的に合った菌株を選び、次に菌数を確認。「生菌」か「死菌」かは効果の出方に関わるとされ、最後に機能性表示食品かどうかを確認すると、根拠が明確な製品を選びやすくなります。
おすすめ製品一覧
花粉症向けとして紹介されることが多い代表的な製品です(価格・機能性表示の内容は変更される場合があるため、購入前に公式サイトでご確認ください)。
※価格は変動するため、公式サイトや販売サイトを確認してください。
乳酸菌サプリ5製品をチェック
花粉症サプリランキングを見る飲み始める時期
研究によって摂取期間は異なり、「花粉の2〜3か月前から始めれば必ず良い」と一律には言えません。試す場合は、研究で用いられた期間や商品の摂取目安を確認し、花粉症の治療薬の代わりにはしないことが大切です。
飲み方
朝・夜どちらがいい?
製品によって推奨タイミングは異なりますが、飲み忘れを防ぐため「毎日同じタイミング」で摂取することが継続のコツとされています。
食後がいい?
胃酸の影響を受けにくくするため、食後の摂取を推奨している製品が多く見られます。パッケージの表示に従ってください。
薬と併用してもいい?
乳酸菌サプリは一般的に市販の花粉症薬との併用が可能とされています。ただし持病がある方・妊娠中の方は医師・薬剤師にご確認ください。
よくある質問
花粉症に乳酸菌サプリメントは効くのですか?
乳酸菌・プロバイオティクスについては、アレルギー性鼻炎を対象とした複数の研究で症状やQOLの変化が報告されています。ただし、菌株や研究条件によって結果が異なるため、乳酸菌サプリ全体を一括りにして効果があると断定することはできません。
ヨーグルトを毎日食べるだけではダメですか?
ヨーグルトにも乳酸菌を含む商品がありますが、商品ごとに菌株や量は異なります。花粉症との研究結果を参考にする場合は、研究対象となった菌株と同じかを確認する必要があります。サプリは菌株や1日量を確認しやすい商品がある点が特徴です。
子供でも飲めますか?
子供向けに用量が設計された製品もありますが、対象年齢は製品ごとに異なります。パッケージの表示を確認し、不明な場合はかかりつけ医にご相談ください。
妊娠中・授乳中でも大丈夫ですか?
食品としての乳酸菌サプリは一般的に摂取されていますが、妊娠中・授乳中の方は自己判断せず、医師に相談の上で摂取を検討してください。
いつまで飲み続ければいいですか?
摂取期間は商品や研究によって異なります。商品の摂取目安に従い、体調に異変がある場合は中止してください。花粉症の症状が強い場合はサプリだけで対応せず、医療機関に相談しましょう。
即効性はありますか?
医薬品のような即効性を前提にしたものではありません。研究ごとに摂取期間が異なるため、「最低1〜3か月」など一律の期間で効果を判断することはできません。
ビフィズス菌との違いは何ですか?
乳酸菌は主に小腸に、ビフィズス菌は主に大腸に生息するとされ、働き方に違いがあります。どちらも腸内環境を整える菌として、組み合わせて配合される製品もあります。
薬との併用は大丈夫ですか?
乳酸菌サプリは一般的に市販の花粉症薬との併用が可能です。ただし詳細は薬剤師にご確認ください。
まとめ
乳酸菌・プロバイオティクスとアレルギー性鼻炎については、人を対象とした試験やメタ解析があり、症状やQOLの改善が報告されている一方、研究結果にはばらつきがあります。大切なのは「乳酸菌だから効く」とひとまとめにせず、菌株ごとの研究、対象者、摂取量・期間、評価された結果を見ることです。一般的な乳酸菌サプリは花粉症の治療薬ではないため、症状が強い場合は適切な治療と分けて考えましょう。