薬の解説
モンテルカスト
アレルギー性鼻炎・鼻づまりを改善
※ 治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用
基本スペック早見表
📄 モンテルカストについて
モンテルカストは市販の抗ヒスタミン薬ではなく、医師の処方で使用するロイコトリエン受容体拮抗薬です。アレルギー性鼻炎では成人に通常5~10mgを1日1回就寝前に使用します。正式な用法・注意事項は処方された薬の添付文書をご確認ください。
モンテルカストの特徴
モンテルカストは、アレルギー反応に関わるロイコトリエンの受容体を遮断する薬です。抗ヒスタミン薬とは作用する経路が異なり、気管支喘息とアレルギー性鼻炎の治療に使われます。
花粉症などのアレルギー性鼻炎では、鼻水・くしゃみ・鼻づまりなどの鼻症状の改善を目的に処方されます。特に鼻づまりが目立つ場合に、抗ヒスタミン薬とは異なる選択肢として用いられることがあります。
この薬が使われることがある人
- 花粉症などのアレルギー性鼻炎がある方
- 鼻づまりを含む鼻症状が気になる方
- 抗ヒスタミン薬だけでは症状を十分に抑えにくい方
- 気管支喘息を合併している方
使用時に注意したい人
本剤の成分に対して過敏症の既往歴がある方は使用できません。妊娠中・授乳中の方、他の薬を使用している方は、処方時に医師・薬剤師へ伝えてください。また、気分の落ち込み、攻撃的行動などの精神症状が報告されているため、服用後に普段と異なる変化がみられた場合は医師へ相談してください。
抗ヒスタミン薬との違い
アレグラ(フェキソフェナジン)やアレジオン(エピナスチン)などは、主にヒスタミンH1受容体を遮断する抗ヒスタミン薬です。一方、モンテルカストはロイコトリエン受容体を遮断します。
作用点が異なるため、症状に応じて抗ヒスタミン薬と併用される場合もあります。どの薬を組み合わせるかは自己判断せず、医師・薬剤師の指示に従ってください。
使い方
アレルギー性鼻炎では、成人には通常、モンテルカストとして5~10mgを1日1回就寝前に経口投与します。食事の有無にかかわらず服用できます。
気管支喘息では成人に通常10mgを1日1回就寝前に使用します。処方された製剤・用量を守って服用してください。
副作用・注意点
副作用として、頭痛、傾眠、下痢、腹痛、胃不快感、吐き気などが報告されています。頻度は高くありませんが、アナフィラキシー、肝機能障害、重い皮膚障害、血小板減少などの重大な副作用もあります。
重要:本剤との因果関係は明らかではありませんが、うつ病、自殺念慮、自殺、攻撃的行動を含む精神症状が報告されています。本人や家族が普段と違う精神・行動の変化に気づいた場合は、医師に相談してください。
よくある質問
Q.モンテルカストはどんな薬ですか?
ロイコトリエンという炎症に関わる物質の働きを抑えるロイコトリエン受容体拮抗薬です。処方薬として気管支喘息とアレルギー性鼻炎に用いられます。
Q.モンテルカストは鼻づまりに効きますか?
アレルギー性鼻炎に適応があり、鼻づまりを含む鼻症状の改善に用いられます。抗ヒスタミン薬とは作用の仕組みが異なります。
Q.モンテルカストは1日何回飲みますか?
成人のアレルギー性鼻炎では、通常モンテルカストとして5~10mgを1日1回就寝前に服用します。処方された用法・用量に従ってください。
Q.モンテルカストは眠くなりますか?
副作用として傾眠が報告されています。ただし、抗ヒスタミン薬とは異なる作用機序の薬です。眠気など気になる症状がある場合は医師や薬剤師に相談してください。
Q.抗ヒスタミン薬と一緒に使えますか?
作用機序が異なるため併用されることがありますが、自己判断で薬を追加せず、処方医や薬剤師に確認してください。
Q.モンテルカストは市販されていますか?
日本ではモンテルカストは医療用医薬品で、医師の診察・処方により使用する薬です。
Q.妊娠中・授乳中でも使えますか?
妊娠中は治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合に使用されます。授乳中は治療上の有益性と母乳栄養の有益性を考慮して継続または中止を検討します。医師に相談してください。
Q.モンテルカストで注意する副作用は?
頭痛、傾眠、腹痛、下痢などが報告されています。また、因果関係は明らかではありませんが、うつ病、自殺念慮、攻撃的行動などの精神症状も報告されているため、異変があれば医師に相談してください。
まとめ
モンテルカストは、ロイコトリエンの働きを抑える処方薬で、気管支喘息とアレルギー性鼻炎に使用されます。抗ヒスタミン薬とは作用機序が異なり、花粉症では鼻づまりを含む鼻症状の治療に用いられます。
成人のアレルギー性鼻炎では通常5~10mgを1日1回就寝前に服用します。自己判断で用量を変更したり他の薬を追加したりせず、処方医の指示に従ってください。
添付文書情報
以下は、モンテルカスト錠5mg・10mg/OD錠5mg・10mg「サワイ」の添付文書(2023年12月改訂・第1版)の主な内容を、一般向けに整理したものです。
効能・効果
気管支喘息、アレルギー性鼻炎
成人の用法・用量
| 適応 | 通常の成人用量 |
|---|---|
| 気管支喘息 | 10mgを1日1回就寝前 |
| アレルギー性鼻炎 | 5~10mgを1日1回就寝前 |
気管支喘息とアレルギー性鼻炎を合併し、気管支喘息の治療目的で使用する成人では、10mgを1日1回就寝前に服用します。食事の有無にかかわらず服用できます。
禁忌
本剤の成分に対して過敏症の既往歴がある方には投与しません。
重要な基本的注意
- ステロイド維持量を減量できた患者で本剤を中止する場合は、原疾患が再発するおそれがあります。
- 因果関係は明らかではありませんが、うつ病、自殺念慮、自殺、攻撃的行動を含む精神症状が報告されています。服用中は状態の変化に注意が必要です。
- ロイコトリエン拮抗薬の使用時に、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症様の血管炎が報告されています。好酸球数の変化、しびれ、四肢脱力、発熱、関節痛、肺の浸潤影などに注意します。
- 効果が認められない場合は、漫然と長期間使用しないよう注意します。
喘息で使用する場合の注意
モンテルカストは、すでに起こっている喘息発作を緩解する薬ではありません。喘息が良好にコントロールされている場合も継続服用する薬であり、発作時には必要に応じて気管支拡張薬やステロイド薬などによる治療が必要です。
妊娠・授乳中
妊婦:妊婦または妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与します。海外の市販後に、妊娠中に服用した患者から出生した新生児の先天性四肢奇形が報告されていますが、本剤との因果関係は明らかにされていません。
授乳婦:治療上の有益性と母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続または中止を検討します。動物実験(ラット)では乳汁中への移行が報告されています。
小児への使用
気管支喘息では、6歳以上の小児にはチュアブル錠5mg、1歳以上6歳未満には細粒4mgを1日1回就寝前に使用します。低出生体重児、新生児、1歳未満の乳児を対象とした国内臨床試験は実施されていません。また、アレルギー性鼻炎については国内で小児等を対象とした臨床試験は実施されていません。
併用に注意する薬
フェノバルビタールとの併用では、モンテルカストの代謝が促進され、本剤の作用が弱まるおそれがあります。
重大な副作用
- アナフィラキシー
- 血管浮腫
- 劇症肝炎、肝炎、肝機能障害、黄疸
- 中毒性表皮壊死融解症(TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑
- 血小板減少(紫斑、鼻出血、歯肉出血などの出血傾向が初期症状として現れることがあります)
その他の副作用
| 分類 | 報告されている症状・検査値異常など |
|---|---|
| 精神神経系 | 頭痛、傾眠、異夢、易刺激性、情緒不安、痙攣、不眠、幻覚、めまい、しびれ、激越、振戦、夢遊症、失見当識、集中力低下、記憶障害、せん妄、強迫性症状など |
| 消化器系 | 下痢、腹痛、胃不快感、嘔気、胸やけ、嘔吐、便秘、消化不良、口内炎など |
| 過敏症 | 皮疹、そう痒、蕁麻疹など |
| 肝臓 | 肝機能異常、AST・ALT・Al-P・γ-GTP・総ビリルビンの上昇など |
| 筋骨格系 | 筋痙攣を含む筋痛、関節痛 |
| その他 | 口渇、浮腫、倦怠感、動悸、頻尿、発熱、脱力、疲労、脱毛、出血傾向など |
服用時の注意
- 食事の有無にかかわらず服用できます。
- PTP包装の薬は、必ずシートから取り出して服用します。
- OD錠は舌の上で唾液により崩壊するため、水なしでも服用できます。水で服用することもできます。
- フィルムコーティング錠・OD錠とチュアブル錠は生物学的に同等ではないため、5mg製剤同士でも相互に代用しないこととされています。
※ここでは添付文書の要点を一般向けに整理しています。実際の使用では、処方された製品の最新の添付文書と医師・薬剤師の指示を優先してください。